東北楽天イーグルスが優勝
プロ野球日本シリーズで東北楽天イーグルスが優勝しましね!
美馬さんの落ち着いた、かつ集中したピッチングも素晴らしかったながら、つなぎの則本さん、そしてあの大歓声の中で気合で試合を収めた田中将太さんの漢っぷりに、とても感動しました。
また、東北に対する星野監督はじめ多くの選手のコメントは感動的でした。
楽天は優勝セールで大混雑のようですが、ここで野球を通して「部下の育成」について備忘録を残したいと思います。
白井監督に学ぶ、「部下の育成方法」
プロ野球といえば、元日ハムヘッドコーチの白井一幸さんが、再度日ハムのコーチに就任されました。
http://www.fighters.co.jp/news/detail/3977.html
「指導方法は、指導・強制・恫喝・体罰という流れになりがちだが、今の私は全く違います。選手やチームの目標をできるだけ明確に具体化し、それを達成した時のイメージを持たせ共有し、徹底してモチベーションを上げる、やる気を出させる。その目標達成の為にやるべきことを着実に実行していく。」
と語る白井監督のお話で、最も印象的だったことの一つに「積極的に待つ」という言葉が心に残ってます。
「積極的に待つ」とは、「指導者が指導するときに、どうすべきか」ということです。
まず、選手というのは、必ず調子の波があります。
しかし調子がよくなってピークを超えると、その後、必ず調子が落ちてくる。
通常の指導者は、その調子が落ちてくるときに熱心に指導してしまう。
しかし、調子が落ち始めたときには、その選手自身が一番その自覚があり、一生懸命している段階なので、そのときにはこちらが何を与えても何も受け取らない。
どんないい方をしても、なかなか受け止めない精神状態とのことです。
コンディションが悪い部下、その時すべきこと
しかし、白井監督はここではここでは全くアプローチしないそうです。
その段階では、「どこに問題があるか」「いいときと悪いときの違いは何か」ということをずっと考え、「来るべき時の準備」をし続けるそうです。
このときにただ待ってるのではなく、「調子はどう?」と問いかける。
すると「いいです。大丈夫です。」と選手が答える。
このとき、調子が落ち始めた選手には、まだまだ聞く耳はない。
そしてまたしばらして「調子はどう?」と問いかける。
すると「まだ策あります。やること見つかってます。大丈夫です。」と選手が答える。
このときも、まだ指導者に用はない。「そうかそうか。」と受け流す。
こういうやり取りずっとやってる中で、「調子はどう?」とある日聞くと
「万策つきました。なぜなのでしょうか?」と選手が答える。
そう言われたときこそ、まさに(聞く)準備整ったときなのだそうです。
その瞬間、ずっと準備してたことを伝える。
「理由はこう。ポイントはこれ。これだけやったらうまくいくよ!」
その言葉は、こちらがずっと準備してきた一言は選手の本当の支えになる。
そして現実的にも調子は底になってるから、あとはもう、上がるしかない。
そんなことがあると、「困ったときは、白井さんに聞いたらうまくいく」と選手は思い始める。
となると今度は逆に選手から聞いてくる
「最近ちょっと困り始めたのですが、白井監督どう思います?」
この関係性になることがが、本当の理想である、と。
この状態になるまで、「積極的に待つ」とのことです。
「指導者は能動的に教えない。教えるタイミングを常に常に図る。常に常に準備している。積極的に待つ。積極的に関わる。これが積極的に待つということです。」と白井監督はいいます。
ただただ、「調子どう?」と常に聞く。
聞きたいときに、隣にいること。
常に関わらないと、一番大事な瞬間は、逃してしまう。
一番大事な瞬間がきたら、ずっと準備してたことを一瞬で伝える。
「積極的に待つ」とは、「育てる者を、見守り続ける、まさに愛」ですね!
部下育成にも、子育てにも、共通することだと思います。