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野田市で空き家の売却を検討中の方へ|相続・流れ・費用・買取との比較

少子高齢化や相続の影響もあり、野田市でも空き家の数は増えているのは実感しています。

「相続した実家をそのままにしている」「誰も住んでいない家の管理に困っている」「施設に入るため空き家になる」というご相談は少なくありません。

空き家を放置すると税金や管理コストだけでなく、近隣への迷惑や資産価値の低下にもつながります。

この記事では、野田市で空き家を売却する際に知っておきたい流れや費用、相続手続きのポイントをわかりやすく解説します。

野田市で空き家売却を考えている方へ

空き家を放置するリスク(固定資産税・老朽化・近隣トラブル)

空き家をそのままにしておくと、まず大きな負担となるのが固定資産税です。

特に「住宅用地特例」が外れると、固定資産税が最大6倍に跳ね上がることもあり、所有者にとって大きな経済的負担となります。

また、誰も住んでいない家は劣化や雑草が早く進みトラブルになりやすいです。

実際私たちの元にも、次のような事例がありました。

空き家の近隣からの、雑草の除草や庭木越境の剪定のクレーム
空き巣に入られて荒らされた家の売却のご相談

さらに、空き家を放置して倒壊の危険があると「特定空家」に指定され、行政から是正指導や撤去を求められる場合もあります。

このように空き家を放置すると、お金の負担・資産価値の低下・近隣トラブルの3重苦を招きかねません。

空き家売却のメリット

空き家を売却する最大のメリットは、維持コストとリスクから解放されることです。固定資産税や修繕費、管理の手間がなくなり、精神的にも大きな安心につながります。

また、売却によって得た資金は相続税や生活費、次の住まいの購入資金に充てることが可能です。野田市では需要のあるエリアも多いため、適切な販売活動を行えば思った以上に早く売却できるケースもあります。

さらに、売却時には残置物撤去や解体をあわせて行うことで、購入希望者にとって魅力的な条件となり、スムーズに売却が進むこともあります。

👉大切な実家を残したいというお気持ちは大切ですが、資産を現金化することもまた、将来のご家族や子孫にとって大きなメリットとなります。

空き家売却の基本的な流れ

空き家を売却する際には、大きく分けて「査定 → 調査 → 販売活動 → 契約・引渡し」という流れをたどります。野田市のように農地や調整区域も多い地域では、調査の段階で専門家のサポートが重要になります。

無料査定を依頼する

最初のステップは、不動産会社に無料査定を依頼することです。

査定には「机上査定」と「訪問査定」の2種類があります。

  • 机上査定 … 公的データや周辺相場をもとに、大まかな価格を算出
  • 訪問査定 … 現地を調査し、より精密な価格を算出

弊社では、実際に売却を前提とされる場合には「訪問査定」でのご提案を行っています。

空き家の売却では、建物の劣化状況や残置物の有無などが価格に影響するため、訪問査定を受けて実際の評価を把握するのが大切だと思います。

役所調査・相続登記など権利関係の確認

査定の中では、都市計画や建築の規制、接道状況といった役所調査を行います。

境界が不明確な土地では「測量・境界確定」も重要です。これを売主が負担するか、買主が負担して行うかは契約内の調整によります。

販売活動(広告・ネット掲載・内覧対応)

売却準備が整ったら、いよいよ販売活動に入ります。

家屋の内外が魅力的に見えるように写真を撮影し、不動産ポータルサイト広告に加え、弊社ではドローン撮影や動画・SNS広告を活用して幅広い層にアピールできます。

購入希望者からの問い合わせが入ったら、内覧対応を行い、条件交渉を進めていきます。

屋内の残置物は無いほうが写真映えしますので、反応はよいです。そのため出来るだけ室内を綺麗にすることをお勧めします。とはいえ費用が掛かる場合もありますので、中汚れたままの写真で集客して、現状のまま引き渡しを希望される売主様もいらっしゃいます。

売買契約・引渡し

購入希望者と条件がまとまれば、売買契約を締結します。

契約書の作成や登記の手続きは司法書士と連携し、売買代金の受け取りと同時に物件を引き渡します。

相続した空き家を売却する場合

空き家の多くは「相続」によって取得したケースです。親から受け継いだ実家や土地をそのまま放置していると、管理や税金の負担が大きくなるため、売却を検討する方が増えています。ここでは相続空き家売却に特有のポイントを解説します。

相続登記の義務化と必要な手続き

相続した空き家の場合は「相続登記」が必須です。相続登記が完了していないと売却契約ができないため、司法書士など専門家に依頼して登記を済ませておく必要があります。

2024年4月から、相続による不動産取得については3年以内の相続登記が義務化されました。相続登記をしないと売却できないだけでなく、過料(罰金)の対象となる場合があります。

手続きは場合によりことなります。

遺言書がある場合遺言の内容にもとづいて所有権移転登記
遺産分割による話し合いがまとまった遺産分割協議書にもとづいて相続登記
遺産分割による話し合いがスグにはまとまらない相続人申告登記をして、相続人になる可能性のある人をひとまず申告だけしておく

司法書士に依頼すれば、複雑な手続きもスムーズに進められます。

相続税・譲渡所得税などの税金に注意

相続した空き家を売却するときには、相続税や譲渡所得税が関係してきます。

特に「相続空き家の3,000万円特別控除」を利用できるケースでは、大幅に税金を軽減できる可能性があります。

ただし要件(相続開始から3年以内の売却、耐震基準に適合しているかなど)を満たす必要があるため、税理士に事前相談しておくと安心です。

兄弟・相続人が複数いる場合の調整

相続人が複数いる場合は、売却の合意形成が大きなポイントとなります。

「誰が管理費、火災保険、水道光熱費、税金を負担してきたか」「売却代金をどう分けるか」といった話し合いがスムーズに進まないことも珍しくありません。

このような場合も、司法書士が中立的な立場で関与することで、円満に売却を進めやすくなります。

相続以外の空き家売却(転居・施設入居など)

空き家の多くは相続によって発生することが多いですが、「施設に入るから空き家になる」というご相談もしばしばあります。

所有者が健在でも売却できるケース

所有者本人が健在であれば、通常の不動産売却と同じ流れで手続きを進められます

ただし長期間放置されていると建物の劣化が進み、査定価格が下がる原因になるため、早めに売却を検討することが望ましいです。

また、住宅ローンが残っている場合でも、売却代金で残債を返済し、抵当権を抹消することで売却が可能です。

荷物・残置物の整理と片付けの重要性

相続以外の空き家では、家具や家財が残ったままのケースもよくあります。

荷物を整理しないままでは内覧時に印象が悪くなり、売却価格や成約スピードに影響することがあります。残置物が多い場合は、不動産会社と提携する撤去業者を利用することでスムーズに片付けができます。

さらに、庭木や雑草の管理も忘れてはいけません。荒れた庭は近隣トラブルにつながりやすく、購入希望者にマイナス印象を与えるため整えておくことがポイントです。

空き家売却にかかる費用の目安

空き家を売却する際には、仲介手数料以外にもさまざまな費用が発生します。事前に把握しておくことで、売却後に「思ったより手元に残らなかった」という失敗を避けられます。

仲介手数料

不動産会社に仲介を依頼して売却が成立した場合、仲介手数料がかかります。次の費用を目安にお考え下さい。

800万円以下で売れた税込33万円固定
800万円以上で売れた(売買価格 × 3% + 6万円)+消費税が上限で、例えば1,000万円で売却した場合の仲介手数料は約39万6,000円です。

相続登記・測量・境界確定の費用

相続した空き家を売却する場合は、まず相続登記が必要です。司法書士に依頼すると5万〜10万円程度が目安です。

また、土地の境界が不明確な場合は、慣習的には売主が行う測量・境界確定で、30万〜60万円程度かかることもあります。一方で、測量は売主は行わない前提で販売することも可能です。

解体・残置物撤去・リフォーム費用

老朽化しすぎた空き家や古家付き土地では、建物を解体して更地で売ったほうが売れやすい場合があります。

解体、残置物撤去費 この時の解体費用の相場は木造住宅なら坪3万〜5万円程度が目安で、30坪なら100万前後かかる計算です。
アスベスト(石綿)含有建材が出た場合は追加費用、家財やゴミが残ったままの場合は残置物撤去費用が発生し、数万〜数十万円かかるケースもあります。
リフォーム費 必要に応じて軽微なリフォームを行って建物を維持していれば、見栄えの印象がよくなります。
とはいえ売り出す前にわざわざリフォームする必要はありません。
買主もご自身で自由に修繕することを希望する場合が多いです。
ただ、床や柱の傾き等の大幅な瑕疵や雨漏りは買主にとってはリスクとなるため、修繕を要望される場合があります。

野田市で売却が難しい空き家のケース

空き家といっても、立地や条件によってはすぐに買い手が見つからない場合があります。特に野田市は農地や市街化調整区域を多く含むため、売却が難しい空き家も少なくありません。

市街化調整区域にある空き家

野田市は市街化調整区域が広く、このエリアは原則として新たに建物を建てることができません。この区域内に建っている空き家は、一般的な住宅需要が見込めず、価格が大きく下がってしまう傾向があります。

農家住宅の空き家

市街化調整区域内の農家住宅は、「農家しか住めない」といった条件付きで建てられていることが多く、買い手がさらに限定されます。このような物件は、近隣の農家や農業法人に買い取ってもらうケースが一般的です。

再建築不可物件

市街化区域にあっても、建築基準法上の道路に2m以上接していない土地は「再建築不可物件」となり、建て替えができません。

こうした空き家は、一般の購入希望者ではなく投資家や不動産業者に売却するケースが多く、相場より価格が下がることを覚悟する必要があります。

解体後に建て替えできない土地

💡 野田市ルールのご注意

市街化調整区域に建つ住宅は、既存宅地として建て替えできる可能性があります。

しかし、一度建物を解体してしまうと「新築不可」の扱いとなり、住宅が建てられない土地に変わってしまうリスクがあります。結果として資材置き場や家庭菜園など限られた用途にしか使えない土地になる恐れがあるため、解体の前にご相談いただきたいです。

仲介と買取を比較して最適な方法を選ぶ

空き家を「できるだけ高く売りたい」なら仲介、「できるだけ早く売りたい」なら買取が向いています。

✅ 仲介 → 相場に近い価格で売却できる一方、成約までに数か月かかる場合も
✅ 買取 → 相場よりは低価ですが、数週間で現金化でき、近隣に知られず売却できるメリットあり

ミューファにご相談ください

野田市の空き家売却では、相続登記や境界確定、解体や残置物撤去、さらに税金の申告まで、複数の手続きが絡むことが少なくありません。

地域密着の㈲ミューファなら、司法書士・行政書士・測量士・税理士法人・提携業者と連携し、ワンストップで解決できる体制を整えています。

仲介による売却活動も、直接の買取もどちらも対応しています。「まずは仲介で売り出してみたい」「条件次第ではすぐに現金化したい」など、お客様のご希望やご予算に応じて最適な方法をご提案します。

ミューファの不動産売却査定

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